2010年04月09日

「黒い吹雪」英語版発売中…か!?

 辰巳ヨシヒロさんの「黒い吹雪」英語版、「Black Blizzard」、カナダD&Qからもう出ているようです。「出ているようです」って、こちらにはまだ届いてないのでわからない。海外版の場合、先方の出版社の担当者がしっかりしていれば発売と同時にきちんと送ってくれるのですが、まず八割方の出版社はいい加減で、こちらから催促しないと献本も送って来やしないとこが多いんです(泣)。
 ホントに出てるのかどうか、下記リンクでAmazonに注文すればわかるかも!
 ……というわけでこの出版不況の中、あの手この手で少しでも入金を増やさないと本当にどうにもならんので、遅ればせながらアフィリエイト始めました。


 ところで昨日はセルビアで新しく出版社を立ち上げたというPredragさんが来社。小さくて貧乏で政情も不安定な国なので、翻訳版を出すといっても初版500部の世界。来日して一応大手出版社も回ったけど、全然相手にされなかったとか。そりゃまあ、そうでしょうね…。青林工藝舎としても500部じゃ手間がかかるだけでどうしようもないんだけど、個人的にはいわゆる「先進国」よりもこういう国からオファーが来た方が嬉しいです。セルビアではまだ日本のコマーシャルなマンガさえ翻訳されてないそうなんですが、彼が出したいと言ってきたのはつげ義春さんと辰巳ヨシヒロさん。「なんでまた?」というこちらの質問に、祖国を離れてフランスで暮らしているという彼は「普段はマンガを全然読まないし興味もなかったんだけど、書店でフランス語版の『無能の人』を見かけ、何気なく手にとって一気に引き込まれた。ここで描かれている世界はセルビアの人たちにとっても共感を得られるはずだと思って、是非セルビアでこれを出したいと思い、友だちと一緒に出版社を立ち上げることにしたんです」とのこと。残念ながら今のところつげさんは海外版の出版には全く乗り気でないので、彼の希望通りになる可能性は限りなく低いんですが、「ビジネスとして成り立つかどうかよりも、とにかくセルビアの読者に優れた作品を読んで欲しいと思ったんです。お金よりも生き甲斐の方が大事でしょう?」とまで言われてしまってはもう一肌脱ぐほかないか。たいていの場合、こういうこと言う人は事業には失敗するんですけどね(笑)。でも前例のない新しいことを一緒にやれるというのは楽しいですし。それとセルビアというかユーゴスラビアには、第二次大戦中にパルチザンを組織してナチス・ドイツと戦い、追い出したという事実の他に、個人的な興味もありまして。というのも旧ユーゴスラビアとかチェコとか、東欧のレコード(80年代プレス)は何故か非常に音がいいんですよ(笑)。湯浅学さんのビートルズアナログ本ではそのへんも紹介しようと思ってるんです。他にも、南アフリカとかインドとか、思わぬ国の思わぬ盤が素晴らしい音だったりするのはなんなんでしょう。不思議でしょうがないです。

 あとそれからもう一つ耳寄りな情報を。中野のタコシェさんに、林静一さんの「赤色エレジー」フランス語版が入荷した模様です。定価22ユーロが2800+税とは良心的すぎる!これじゃ儲けは出るのか?というわけでこちらもよろしく。(浅)
posted by 青林工藝舎 at 14:34| 海外版