収録作品は日本語版のままですが、日本語版の巻末年譜、解説のかわりに、勝又さんの生前、アックスで掲載したインタビューと、亡くなった後の「勝又進 人と作品」を収録しました。
辰巳ヨシヒロ作品が翻訳出版され、大きな反響を得て以降、欧米では「GEKIGA」といえば「日本のオルタナティヴ・コミックのルーツ」と認識されるようになりましたが、一方で近く出版される予定のアックスベスト版「AX Collection」まで「GEKIGA Anthology」とか言われてちょっとおかしなことになっております。
情報が少ないだけに、人から人へと伝わる間に元の意味とは微妙に変わってきてしまうのかも(笑)。
もっとも、情報の少なさのせいかどうかわかりませんが、読者は余計な先入観なしにまっすぐに作品と向き合ってくれているようです。
The Comics JournalやJapan Times、Torontoistのレビューなどなかなか的確でハッとする指摘も。ブログなどで去年翻訳されたマンガのベスト10に挙げてくれているいるようで嬉しい限りです。Japan TimesのDavid Cozyは、"はっきりとした解決のない"作品のエンディングに触れ、"最後のページをめくった後に、物語は読み手の心の中で続くことになる"と書いてくれています。その終わらない流れのなかに勝又さんがいて、そのうちどこかの国で誰かが描いたマンガの中に、同じ"流れ"を見つけ出すことがあるかもしれません。(浅)




